【月経カップ体験談】女性アスリートや女性トレーナーがプライベートも大事にしながら活躍できる社会を実現したい。女性アスリートサポート専門家 平井晴子さん

2児の母でありながら、現役のアスレティックトレーナーとして活動しながら、女性トレーナーを育成・派遣する株式会社WISの代表取締役を務める平井晴子さん。月経カップを使い始めてから、ナプキンのズレ、ムレ、モレから解放されただけでなく、1日のなかで一番忙しいと感じていた子どもとのお風呂タイムがとても楽になったそうです。

愛用中のアイテム:エヴァカップ

 

ーー 女性トレーナーをサポートするビジネスを立ち上げた理由を教えてください。

高校時代にアメリカンフットボール部のマネージャーをしていたときに、米国公認のアスレティックトレーナー(ATC)を知りました。25歳でアメリカの大学に進学し、ずっと憧れていたATCの資格を取得しました。

帰国後には、アメリカ留学中に遠距離恋愛を乗り越えた彼と結婚しましたが、同時に女子7人制ラグビー日本代表のヘッドATとなり、合宿や遠征で1年の2/3くらい家を空ける生活が始まりました。

女性アスリートをサポートする女性トレーナーリオ・デ・ジャネイロオリンピックにも帯同し、充実したトレーナー活動を続ける一方で、プライベートがどうしてもおそろかになってしまうことに焦りを感じるようになっていました。オリンピックが終わったらチームサポートはもうやめよう。赤ちゃんが欲しい。そう決めていました。

でも、心の中では「トレーナーの仕事をあきらめたくない!」という気持ちが強く、仕事内容や量を調整しながら、子育ても仕事も充実させる働き方を模索し続けました。その結果、2児の母となった現在もトレーナーとしてのキャリアをあきらめることなく、働き続けられています。

女性は結婚、出産・育児、親の介護などのライフスタイルがめまぐるしく変化します。アスリートもトレーナーも今までと同じ競技生活や働き方をすることが難しいと感じて、スポーツも仕事もあきらめてしまう女性が多いのが現状です。

そんな女性たちを支えたい。女性アスリートや女性トレーナーがプライベートも大事にしながら活躍できる社会を実現したい。そういう思いから、アメリカ留学時代の友人とともに事業を立ち上げました。

女性トレーナーが子育てしながら働く

ーー アスリートやトレーナーが、子育てと競技や仕事を両立するのが難しい理由は何だと感じていますか?

アメリカでは、結婚や出産がキャリアをあきらめるきっかけになっていなかったんです。日本ではまだまだ「周りの人がそう言うから」「同じような人がいないから」という理由で、自分自身で壁を作りあきらめてしまう女性が多いように感じます。キャリアとプライベートを両立するためには周りの協力を得られるかどうかも大事ですが、まずは自分がどうしたいのかが最も大事だと考えています。

 

ーー WISでは、女性アスリートや女性トレーナーがやりたいことを続けられるように、どんなサポートをされているのですか?

アスリートには、まずは月経があることは健康である証であり、無月経は怖いことであるということを啓発しています。そして、産前から競技復帰までを伴走型で支援しています。妊娠期のトレーニング、復帰のタイミングのアドバイス、骨盤底筋のトレーニングや栄養管理、産後のエクササイズなど、できるだけスムーズに復帰できるよう、年齢や競技に合わせたサポートをしています。

女性アスリートの産前産後トレーニング

女性トレーナーには、求人情報の紹介やスキルアップセミナーを開催しています。私自身の経験からも、女性スポーツの現場にはもっと女性が必要です。月経、健康問題、怪我の傾向、骨格や動作の特徴など、あらゆる面で女性アスリートと男性アスリートは違うため、女性アスリートサポートに特化したトレーナーの養成を進めていくことで、女性アスリートの競技力向上につながればいいなと思っています。

女性トレーナーの育成のためのセミナー風景

 ーー トレーナーの仕事をするなかで、生理の困りごとはありましたか?

トレーナー業は基本的に選手のケアが最優先なので、トイレに行くタイミングを選べないことがあります。

それから、チーム帯同をしていた時は暑い日も雨の日もいつも外を走り回っていたので、ナプキンのモレ、ムレ、ズレ、すべてに困っていました。特に男子チームについていたときは、「漏れたらどうしよう…」という心配がつきませんでしたね。

女性アスリートをサポートする女性トレーナー 平井晴子さん

 ーー 月経カップを使い始めて、生理がどう変わりましたか?

2018年ごろに月経カップを使いはじめました。そのころはまだ情報も少なかったので、最初は試行錯誤でしたが、慣れてしまえば本当に楽です。今まで悩んでいたモレ、ムレ、ズレ問題が解決してスッキリしました。でも、当時はカップを毎回使っていたわけではなかったんです。月によって使ったり使わなかったり。

月経カップが必需品に変わったのは出産後です。出産して毎日子どもとお風呂に入るようになってからカップが手放せなくなりました。お風呂から上がると、子どもの体を拭いて、保湿をして、着替えさせて…と、私にとってはこの時間が1日のなかで一番忙しいんです。それがカップによってかなり楽になったので、本当によかったです。

愛用中の月経カップ エヴァカップ EvaCup ーー アスリートに月経カップをおすすめすることはありますか?

トレーニング中に、モレの不安やムレの不快感などに気を取られるとパフォーマンスに影響するため、生理で少しでも困っている選手には、ナプキンやタンポン以外にも選択肢があることを伝えています。

使うか使わないかは個人が決めることですが、選択肢があることや、生理ケアを変えるだけでやりたいことに集中できるようになることを知るだけでも大きいですよね。指導者やトレーナーにも伝えるようにしています。

 

 ーー 今後の夢や目標を教えてください。

女性アスリートをサポートする知識をもった女性トレーナーを育成し、もっと女性が活躍できるスポーツ界にしていきたいです。

女性がさまざまなライフイベントやライフステージを重ねても、やりたいこと、やれる場所、できる条件を見つけるお手伝いをして、何かをあきらめる選択をしなくてもいい社会を作っていきたいです。

そのために、やりたいことはまだまだたくさんありますが、プライベートを充実させて子育てを楽しみながら、夢に向かって少しずつ進んでいきたいです。

女性アスリートをサポートする女性アスレティックトレーナー

プロフィール
平井晴子さん(ひらいはるこ)さん

株式会社WIS 代表取締役、アスレティックトレーナー、二児の母。
女性チームの専任トレーナーとしてオリンピックに帯同した経験から、女性アスリートのパフォーマンス向上、ケガ予防のサポートができる女性トレーナーの育成に注力している。

instagram@wis.womeninsports

こちらもおすすめ